定款の作り方 取締役及び代表取締役(株式会社)

役員に関する規定をみてきましょう。

第21条 取締役の員数

役員を何人にするかという規定です。

「1名以上」とすれば、どんな場合にも対応できますし、無料で作れる定款サービスなどでも、「1名以上」としているようです。
もちろん、「n名以内」とか「m名以上n名以内」という記述でもOKです。

第22条 取締役の資格

どんな人が役員になれるのかってことです。
役員には株式を持ってもらうつもりであれば、資格として「株主であること」すればいいですし、そういった規定を設けたくなのあれば、無くても構いません。

第23条 取締役の選任

役員の選び方です。
そうやって役員を選ぶのかということを規定します。

取締役は、原則として株主総会の普通決議によって選任されます。
普通決議とは、議決権の過半数にあたる株主が出席したうえで、その議決権の過半数を得ることで成立する決議のことです。

そして、この要件を定款で変えることができます。
例えば、「議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数の決議によって選任する」というような感じです。

もちろん、選任される取締役候補には、事前に了承を得ておくのは当然のことです。

もうひとつ。
「累積投票」というのがあります。

累積投票とは

累積投票においては、各選挙人は複数の票が与えられる。選挙人は、この複数の票を候補者達に対して任意に分配して投票することができる。すなわち、累積投票においては、一部の票を同一人に重複して投票することができる。特に、持っている票のすべてを一人の候補に対して集中して投票することもできる。当選者は、相対的な得票数の多い順に決定する

Wikipediaより

というものです。

この方式を採用するかしないかによって、結果が変わってくる可能性がありますので、累積投票を認めないのであれば、そのように記載しておきます。
まぁ、累積投票にすると手間がかかるのと、現体制に不満のある少数派の株主が自分たちに都合のいい取締役を送り込むことが可能になるので、「累積投票によらない」と規定する会社が多いです。

第24条 取締役の任期

取締役の任期を規定します。
通常は2年ですが、株式の譲渡制限をつけた会社の場合は10年にすることができます。

株式会社の取締役は、登記事項なので、あまり短いと新任・重任登記の手間とコストが増えますし、長すぎても忘れちゃったりします。

取締役が親族で変動が無いのであれば、長くても良いですが、友人や知人などの場合、緊張感がなくなって不都合が起きないとも言えません。
5年くらいがいいという話もありますが、自分の会社の形態に合わせて決めると良いでしょう。

第25条 代表取締役及び社長

代表取締役と社長の決め方です。

取締役が1人しかいない場合は、その人が代表取締役になるわけですが、複数の取締役がいる場合は、その中からどうやって代表取締役を選ぶのかを決めておきます。
大抵は「互選とする」という感じですね。

さらに、代表取締役は一人である必要はありません。
複数いてもいいわけで、その場合は、その人たちすべてが会社の代表権を持つことになります。

それに比べて、社長は、会社のトップという意味合いですので、一人しかいません。

つまり

  • 取締役が一人の場合は、その人が代表取締役で社長
  • 取締役が二人以上の場合は、代表取締役は一人とは限らない
  • でも、取締役が二人以上でも、社長は一人で、社長が代表取締役とは限らない

まぁ

代表取締役会長とか専務取締役社長とか、そういう会社もあるってこと。

ですね。

第26条 取締役の報酬及び退職慰労金

役員報酬と退職金に関する規定です。

ここで、細かな規定をしてしまうと、変更があった時に定款も変更しなければならなくなってしまうので、直接規定はしません。
さらに、定款では「株主総会で決める」としても、個々の取締役の金額まで決めるわけではありません。
株主総会では、総額だけを決めて、個々の金額については、取締役会で決めることになります。

まとめ

取締役に関する規定を見てきましたが、それほど変えたくなるような項目は無いかもしれません。

役員の任期や代表取締役の決め方なども、大きく異なった定めをする必要は無いように思いますが、そこは会社によって様々な事情がありますので、適宜対応していくべきでしょう。


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