定款の作り方 株式(株式会社)続き
前回の続きです。
株式会社定款の株式に関する項目を見ていきます。
第9条 株主名簿記載事項の記載又は記録の請求
自分では会社の株式を持っていると思っていても、株主名簿に名前が載っていないと、公式には認められません。
例えば、株式を譲ってもらったり、相続により受け継いだ場合などは、自分の名前が入っていない状態になります。
そうした状態では、株主総会で自分の主張をしようとしても、「株主じゃないじゃん」と言われてしまいます。
そうならないように、株式を取得したら、株主名簿に記載してもらわないといけません。
それを会社に依頼するための項目が、この「株主名簿記載事項の記載又は記録の請求」です。
基本は、元の株主と新しい株主の連名で会社に請求します。
ちなみに、株主名簿には、以下の事項を記載することになっています。
- 株主の氏名又は名称及び住所
- 株主の有する株式の数
- 株式を取得した日
- 株券の番号(株券発行会社で、株券が発行されている場合)
- 質権者の氏名又は名称及び住所(質権の設定がある場合)
- 質権の目的である株式の数(質権の設定がある場合)
書式は決まっていないので、上記が記載されていればどんな形でもOKです。
第10条 質権の登録及び信託財産の表示の請求
何か、訳の分からない条文ですよね。
どういうことかというと
お金を借りる場合に、会社の株式を担保にするということができます。
もちろん、これはその会社の株式に担保価値があれば...という条件付きですが。
その時に、担保にしたのにどこにも公式記録が無いのは、貸した側としては困りますよね。
それを明確にするのが、質権の登録というもので、株主名簿に質権が設定されているよということを記録しなければなりません。
この登録をしてくれと会社に請求するには、所定の手続きをしてねというのが、この条文です。
信託財産についても同様です。
第11条 手数料
この手数料とは、9条・10条の手続きに関する手数料です。
株主名簿の書き換えなどの請求自体の書式も法的に決まっていませんので、手数料の設定も自由です。
まぁ、あまりにも法外な手数料だと、株主の権利を侵害しているなどと言われてしまうので、適切な金額にしておけばいいと思いますが、そもそも中小零細企業で、決めている会社ってあるのかな?とも思います。
第12条 基準日
株式を取得したら、すぐに株主の権利が主張できるわけではありません。
株主名簿に記載されたからと言って、株主総会で投票できたり株主特典を使えたりするわけでもないです。
株主の権利を行使したり特典を利用したりするには、ある特定の日に株主名簿に記載されている必要があります。
その特定の日のことを「基準日」といいます。
この基準日の時点で株主名簿に記載されている人に株式総会の案内の手紙を送ったり配当金を支払ったり、いわゆる株主優待の特典を送ったりするわけです。
多くの場合、会社の年度末の日を基準日にし、その日の終わりの時点での名簿記載者が対象になります。
第13条 株主の氏名等の届出
これは、株主は名前や住所を届けてねという内容です。
変更があった時も届けないと、基準日時点で株主だったとしても、住所が違って総会の案内が届かなかったりしますので、気をつけないといけないですね。
届出の書式に決まったものはありませんので、好きに決めてOKです。
小さな会社の場合は、株主も知人であるので、多少届出が遅れても実務上は支障が無いかもしれませんが、相続などで株主が変わってきたりすると追いかけるのは困難かもしれませんから、こうした規定は必要ですね。
まとめ
ここまで、株式に関する項目を見てきました。
ほとんどは日本公証人連合会のサンプルで問題ないでしょうけど、発行可能株式総数や譲渡制限の承認機関については会社に合わせて検討したほうがいいでしょう。
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