定款の作り方 株式(株式会社)

前回に引き続き、定款をどうやって決めるのかについて、見ていきます。
今回は、株式に関する事項です。

第5条 発行可能株式総数

会社が株主総会の決議無しに発行できる株式のMAXです。
最終的に、ここまで発行できるよって数字ですので、会社設立時にこの総数分発行する必要はありませんし、しません。
会社設立の時に用意する株式数は、設立時発行株式数として、別に定めます。

では、どのくらいの数にすればいいのでしょうか?

いくらでも構わないというのが答えなのですが、設立時発行株式数の10倍程度を用意していけば、当面は問題ないと思います。
それを超えるくらいの株式を発行しなければならないというのは、事業が拡大してそれだけの資金が必要になったということですから、単に株式数だけを考えればいいわけでは無く、それ以外のことも見つめなおす時期に来たと考えたほうがいいでしょう。

第6条 株券の不発行

以前は、株式会社であれば、株券を発行するものでしたが、今では原則的に発行しないことになっています。

これはさほど気にならないのではないかと思っています。
株券を発行するには手間もコストもかかりますし、今では発行するメリットは乏しいのではないでしょうか。

株式譲渡は、その手続きと株主名簿の書き換えがあって成立しますが、株券を発行している場合は株券を持っている者が株主となります。

そのため、会社にとって不利益な第三者に株券の譲渡が行われていても分かりません。新たに株券を取得した者から突然株主としての権利を主張されることがあるわけです。
こうしたトラブルを避けるためにも、株券の不発行の方がメリットがあると思います。

株券不発行の場合でも当事者間の合意で株式の譲渡は可能ですが、株主は株券を保有していることによる権利がなく、会社に対して株主たる権利を行使するには株式譲渡の手続き+株主名簿の書き換えが必要となり、株主が明確化されトラブルが起きにくいです。

株券不発行の場合は、株主は株主名簿に記載されないと、株主と認められないので、想定しないトラブルを困ることが少なくなります。

第7条 株式の譲渡制限

小規模な会社の場合、株式の譲渡制限を付けることをお勧めします。
譲渡制限というのは、株式を取得するのに、株主総会や代表取締役などの承認が必要というものです。
これをつけておくと何がいいかと言うと。

  • 意図しない人が株式を取得して経営に影響を与えることを防ぐことができる。
  • 役員の任期が延長できる。
  • 取締役会を設置しなくてもいいので、一人株式会社を作ることができる。
  • 取締役を株主に限定することができる。
  • 株式の相続の際に、会社が買い取るなど不都合な人に株式が渡るのを防ぐことができる。

などの小さな会社にメリットがあるような仕組みを作ることができます。

逆に言うと、誰もが株式を取得できるわけでは無いので、大々的に資金を調達するようなことはできません。
でも、それは会社がそういうステージに到達したときに考えればいいのではないでしょうか。

第8条 相続人等に対する売渡請求

これが株式の譲渡制限を付けたおかげで出来るようになることの1つです。

株主が亡くなった場合、その株式は相続人が相続します。
この時、相続人が複数いるような場合には、株式が分散する=株主が増えることになります。
そうするとスピーディに会社の意思決定を行うことができなくなるかもしれません。

また、相続人は一人でも、その相続人が会社経営や事業に理解が無いような場合や協力的ではない場合にも会社の意思決定に不都合が生じる可能性があります。

このようなケースに陥ることを防ぐために、相続人に対する株式の売渡請求をすることにより、相続人からその株式を買い取ることができます。

まとめ

ここまで、株式に関する項目を見てきました。
株式に関することは、もう少しあるのですが、それは次回にしたいと思います。

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